2010/05/07

CDや本の次は?

前回に引き続き「電子書籍の衝撃」について、です。



前回のエントリーで、音楽(CD)、本の次はなにか、と書きました。そこでCDや本に特有で、他の商品には見当たらない属性を考えてみました。

・同じカテゴリーの商品を繰り返し購入する
同じカテゴリーの商品を何度も購入することで、そのカテゴリーの影響度が発生するわけで、何度も購入できない商品の場合、マイクロ・インフルエンサー(MI)が発生できないのではないかと思います。たとえば、不動産や自動車の場合、通常はせいぜい数回の取引の経験しかないわけで、ある程度の一般性のあるMIが出てくるのは難しいと思います。

・同じものを購入できる
MIが購入したのと同じ商品を購入できないとMIの意味がなくなってしまいます。CDや本の場合、基本的に同じものが購入できます。

・1つ購入すれば何度も利用できる
食料とかの場合、食べてしまったら、また購入しないといけません。CDや本の場合、通常の利用方法では何度も利用できます。どんなに気に入っても、同じCDや本を10枚あるいは10冊購入する人はあまりいません。

・デジタル・データとして処理できる
CDにしても本にしても、パッケージはともかく、内容はデータとしてデジタル化できます。デジタル化できるということは、物理的な輸送が不要になります。

こう考えてくると、「電子書籍の衝撃」の最後の方にあったように、映画あるいは映像コンテンツが次になることは避けられないように思います。音楽や本は、これまではプロしか作成できなかったコンテンツの公開あるいは提供が、セルフ・パブリッシングなどでアマチュアでも可能になってきましたが、映像も同じようになるんでしょうか。YouTubeなどで一般の人が作成したコンテンツが公開されているようですが、音楽や本に比べると、まだ差が大きいようです。音楽の場合のDTMソフトだったり、本の場合のブログのように、一般の人が簡単に映像コンテンツを作成して公開できるように仕組みが必要だと思います。

音楽、本ときて映画では、音楽鑑賞、読書、映画鑑賞という履歴書の趣味の欄みたいで芸がないような気もしますが、そういう一般的な趣味だからこそ、電子媒体にする意味のあるボリュームが期待できるということなのかもしれません。

では映像コンテンツの次は、となると…ここまで整理はしたものの、いまのところはさっぱり思いつきません。